「……え?」

「日向くん、日和にゾッコンっぽいし……応援する!」

「あ、あはっ……でも別に私は恋してないよ?」

「……あれ、知ってたの?日向くんが日和のこと好きって」

「う、うん?昨日告られたし……」

「はぁ!?」


小声でボソッとそう言ったのに大声で反応されて焦る。

慌てて、しーっと人差し指を自分の唇に当てた。

杏奈ちゃんも動揺を抑えてこそこそと私に近づいてくる。


「な、何それ……!」

「ほ、本当だよっ?」

「いや、おかしくはないけど……本当、好かれてんのね」

「う、うーん……」

「でも……やっとこれで日和と恋バナできるわね!!」

ガッツポーズをしながら喜ぶ杏奈ちゃんに目をパチクリさせてしまう。

確かに、幼い頃から仲良しな私たち。長年を過ごしてきたにもかかわらず、一方的に杏奈ちゃんの恋バナしか聞いたことがなかった。


とりあえず……杏奈ちゃんが喜んでるならいっか!



自己解決をし、迎えた休み時間。


「……日和、ちょっと時間ある?」