「わぁー⋯!すっごい賑わってるね!!」




お祭り会場は、人で溢れていた。

平日なのに⋯⋯



「うん」



素っ気ない返事。

もうちょっと反応してくれたっていいのに。

私がイライラ気味になっていると、目の前に、自分のとは思えないくらい大きい手があった。



「ん。人混みで迷子になったら危ないから。」



イライラしていて、思わずこう口にしてしまった。



「迷子になんてならないもん!何歳だと思ってんの?」