「あぁ〜〜〜っ!!」
今度こそ誰もいない自分の部屋のベッドに思いっきり飛び込んで枕に顔を埋めて叫ぶ。
デート……ダブルデート……だぶる……。
ダブルかぁ……っ。
翔と、華ちゃんでしょ……、私……と、誰かさん……。
……、私、そこまで仲がいい男子なんていないんだけどぉ……っ。
どう、どうしたらいいの……?
ていうか、デートなんてしたことないからデートプランなんて作れないし……。
「……よしっ!」
勢いのまま飛び起きて、傍に置いてあったスマホを掴んでメッセージアプリを開く。
《行先は自分で決めてね!!!》
翔にそうメッセージを送ると、直ぐに既読が着いて返信が来る。
《おけ》
……返信がちょっと素っ気ないのは置いといて……、あとは相手だけだ……。
相手ねぇ……、誰がいいかなぁ……どうせならめちゃくちゃイケメンな人連れてってマウント取りたい……。
その時、下の階からお母さんの声が聞こえてきた。
「南〜っ、来週三日間、従兄の凌くんが泊まりに来るからね〜」
「はーい!」
私の唯一の従兄の凌くんは、私の二つ年上の大学生。
成績優秀で顔もいい、運動神経もいい、文武両道な人。
……顔もいい、成績もいい……?
……。
「お母さん!凌くんの連絡先教えて!」
+ + +
『なるほどなぁ……南はその子……翔くん、だっけ?に、告白しなくていいの?』
『うーん……よくは、ない、けど……邪魔したくない』
お母さんに教えて貰った連絡先を早速スマホに登録して、私は凌くんに電話をかけていた。
『そうだなぁ、南は優しすぎるところがあるのかもなぁ』
大真面目に私にアドバイスをくれる凌くん。
なんでも、今年で付き合って三年目の彼女さんがいるらしい。
……彼女持ちの人に彼氏役を頼むのは申し訳ないな……。
そう思ってそれとなく言ってみると、凌くんは少し笑ってから大丈夫だよ、と言う。
『陽菜なら分かってくれると思う。……あ、陽菜?従妹が一日だけ彼氏のフリして欲しいって言ってるんだけど、いいかな?』
え……?
ひ、陽菜……とは、彼女さん……?
え、な、何故そこに……?
ま、まさか、どうせ……。
『いい?ありがとう』
いいのっ!?
『南、陽菜がいいって言ってるから、するよ、彼氏役。いつデートするのかまた教えてね』
「え、ほ、ほんとにいいの?陽菜さん……?に我慢させてるだけとかじゃない?」
『南ちゃん、だよね。私は本当に大丈夫だよ!』
陽菜さんご本人っ!?
突然聞こえてきた可愛らしい女の人の声で、私の喉は緊張でグッとしまる。
『凌くん、南ちゃんとのデートが終わったら私ともデートしてくれるって言ってて……だから、本当に気にしないでねっ』
今度こそ誰もいない自分の部屋のベッドに思いっきり飛び込んで枕に顔を埋めて叫ぶ。
デート……ダブルデート……だぶる……。
ダブルかぁ……っ。
翔と、華ちゃんでしょ……、私……と、誰かさん……。
……、私、そこまで仲がいい男子なんていないんだけどぉ……っ。
どう、どうしたらいいの……?
ていうか、デートなんてしたことないからデートプランなんて作れないし……。
「……よしっ!」
勢いのまま飛び起きて、傍に置いてあったスマホを掴んでメッセージアプリを開く。
《行先は自分で決めてね!!!》
翔にそうメッセージを送ると、直ぐに既読が着いて返信が来る。
《おけ》
……返信がちょっと素っ気ないのは置いといて……、あとは相手だけだ……。
相手ねぇ……、誰がいいかなぁ……どうせならめちゃくちゃイケメンな人連れてってマウント取りたい……。
その時、下の階からお母さんの声が聞こえてきた。
「南〜っ、来週三日間、従兄の凌くんが泊まりに来るからね〜」
「はーい!」
私の唯一の従兄の凌くんは、私の二つ年上の大学生。
成績優秀で顔もいい、運動神経もいい、文武両道な人。
……顔もいい、成績もいい……?
……。
「お母さん!凌くんの連絡先教えて!」
+ + +
『なるほどなぁ……南はその子……翔くん、だっけ?に、告白しなくていいの?』
『うーん……よくは、ない、けど……邪魔したくない』
お母さんに教えて貰った連絡先を早速スマホに登録して、私は凌くんに電話をかけていた。
『そうだなぁ、南は優しすぎるところがあるのかもなぁ』
大真面目に私にアドバイスをくれる凌くん。
なんでも、今年で付き合って三年目の彼女さんがいるらしい。
……彼女持ちの人に彼氏役を頼むのは申し訳ないな……。
そう思ってそれとなく言ってみると、凌くんは少し笑ってから大丈夫だよ、と言う。
『陽菜なら分かってくれると思う。……あ、陽菜?従妹が一日だけ彼氏のフリして欲しいって言ってるんだけど、いいかな?』
え……?
ひ、陽菜……とは、彼女さん……?
え、な、何故そこに……?
ま、まさか、どうせ……。
『いい?ありがとう』
いいのっ!?
『南、陽菜がいいって言ってるから、するよ、彼氏役。いつデートするのかまた教えてね』
「え、ほ、ほんとにいいの?陽菜さん……?に我慢させてるだけとかじゃない?」
『南ちゃん、だよね。私は本当に大丈夫だよ!』
陽菜さんご本人っ!?
突然聞こえてきた可愛らしい女の人の声で、私の喉は緊張でグッとしまる。
『凌くん、南ちゃんとのデートが終わったら私ともデートしてくれるって言ってて……だから、本当に気にしないでねっ』