目を開けるとそこは御屋敷ですぐ側に神楽が居た。
匂いの元は神楽だった。微かに残る匂い。

私は数時間眠っていたらしい。
まだ身体の火照りは取れていない。

『俺が何故 酒場に居るのが分かった?』

匂いで分かった。なんて変な事言えるわけが無い。

『匂いか?』

私はビックリして神楽の方を見る。

『その時身体は熱かったか? 苦しかったか?』

と聞かれ、その通りだったので頷いた。

『…そうか。 今日は俺の隣の部屋で休むといい。』

神楽は微笑み頭を撫でる。