──もっと、近くで見てみたいっ
っていうか、写メ撮りたいっ!!お願いしてもいいかなっ、、一枚だけお願いしますとか言ってもいいかなあっ?!
すっかり興奮気味の私は、もはや自分が彼らの跡をコソコソつけて来たことなど忘れてしまっていた。
隠れていた柱から身を乗り出し、少しでも蓮水さんの姿が見えるようにと前に足を踏み出した。
その時、あろう事か蓮水さんの視線がこちらに向けられた。
───終わった
完全に終わった。人生終わった。
蓮水さんはこちらに向かって「遅せぇよ」っと言って立ち上がると、手に持っていた花火を地面に落としジリジリと足で踏み消す。
完全に私の存在に気付かれたと思ったのに、存在が薄すぎて気付かれて居ないのか、蓮水さんの視界に私は入らなかったらしい。
──…よし、このまま姿を消そう
っと、後ずさりして退場しようとした私の肩に、
トンっと誰かの手が置かれて、驚きのあまり『わぁあっ!!』っと声を上げて驚いてしまった。
慌てて振り返ると、そこにはうちの学校の生徒会長である"北條《ほうじょう》 要人《かなめ》"さんの姿が、、