しかしながら、こんな罵声は私にとってはラッキーボーナスに過ぎない。
ー・・・ドSな蓮水さんも素敵
幾度となく妄想してきた、毒舌ドS不良系Ver.の蓮水 唯斗を生で見られるなんてっ・・・こんな幸せでいいのか、私っ!!
「っえ・・・何でそんな嬉しそうなの雨宮さんっ・・・もしかしてドM?!いや、ヤバいって、、今の唯斗マジギレだよこれっ!早く逃げた方がっ」
モブキャラが何か言っているのを聞き流し、私は本題である遊馬さんの件を伝える。
「"明日"いつもの場所で待ってるっ・・・ー」
私がそう言うと、蓮水さんの表情が一気に険しくなる。
「ー・・・って、遊馬さんって人からの伝言で、、」
最後まで言い終わる前に、蓮水さんは私の腕をグッと痛いほどに掴んで、その場から離れる。
モブキャラも少し慌てたように、後ろを着いてきているのが分かった。
ーー・・・っていうか、何コレ!
繋がってる・・・私と蓮水さん、今、繋がってるっ!!ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいっ!
掴まれている手首から感じる、蓮水さんの体温に全部の神経を集中させて、全身で蓮水さんを感じる。
手を引いて少し前を歩く蓮水さんからは、あの大好きな匂いがして、、それをしっかり吸い込んで脳内は蓮水さんで占領されて、もう何も考えられない。
ー・・・あぁ〜・・・なんかヤバいこれ、、
頭がクラクラする。
全身で幸せを感じていた私は、自分が何処へ向かっているかも、周囲からの驚いた様子の視線にも全く気がつくことなく、、
次に現実に戻ってきた時には、、、