───翌日



昼休みいつもの場所で蓮水さんが通り過ぎるのを待ち伏せる。


人目が多い所で話しかけるのは、蓮水さんにとって迷惑だろうから、なるべく周りには人が少ないタイミングで話しかけよう。




「〜・・・でさっ、体育の授業で〜・・・ー」



近くであのモブキャラの声がして、そっと視線を向けると、割と近くに蓮水さんの姿を見つけた。



ーー・・・あぁ、緊張するっ



自分から話しかけるのは初めてだから、なんて切り出せばいいのか分からない。



でも遊馬さんに頼まれたし、逃げる訳にもいかないし、、



私の事なんて視界に入っているはずもない蓮水さんは、当たり前のように私の目の前を通り過ぎていく。




その横顔を見て、ドクンッと胸が高鳴り・・・何を思ったのか、私はその場で彼の腕を掴んでしまった。