知らなかった"アイツ"という存在が気になって仕方がない私は、、


『ごめんなさい、蓮水さん。ごめんなさい、ごめんなさい』


っと小声で呟きながら、この持ち前の自分の存在の薄さを最大限利用して、こっそり跡をつけた。



ーー・・・こんな行為、許されない


いくら彼を推しているとはいえ、黙って跡をつけるなんて、これは【ストーカー】行為に値してしまう。



やっぱり辞めようか、、っとしばらく経ってから怖気付いてきた私は、引き返そうと足を止めた。



その時だった。



美術室がある棟の裏、中々人が来ないからか少し草木が生い茂っているその場所で、、



私の推し、蓮水 唯斗さんは、



キラリとZIPPOライターを一瞬輝かせ、一緒にいた友人とともにヤンキー座りをして、学校内で堂々と手持ち花火を始めたのだった。