「あんた、中学の時はそんなんじゃなかったのに・・・何でそんな根暗オタクに転身したの?中学の同窓会とかあったら、あんたのこと気付く人間誰一人居ないよ?変わりすぎて。」




彩ちゃんにさりげなくディスられた私は、特に気にすることも無く振る舞う。だって現に私は今の私を自分で気に入っている。




「私は蓮水さんが居ればそれでいいのっ!蓮水さんの為なら何だって出来るし、蓮水さんの為なら人生だって捨てられるっ!それにその為に私は高校デビューしたんだからっ!」






そうだ。冗談抜きで私は蓮水さんの為なら人生なんて捨てられる。蓮水さんが喜んでくれるなら、汚れ作業は全て引き受けてもいい。犯罪にだって手を染めてもいいとさえ思っている。……それはダメだな?



「いや、高校デビューって・・・それ意味絶対間違ってるから!陽キャから陰キャに転身って、それ高校デビューって言わないからっ!あんた中学の時は普通に可愛かったし、羨ましいくらいにモテてたのに、何がどうなったらそんな根暗オタクに転身するわけっ?!いい加減理由教えてくれても良くないかっ?!」





彩ちゃんの言い分も分かる。確かに私は中学のころは今よりも少しまともな人間だったと思う。身なりにもそれなりに気を配っていたし、どちらかと言うと目立つグループに属していた。





しかし今の私は、誰がどう見たって地味で根暗なただのオタクだ。





決められた制服を乱すことなく着用し、染めたことの無い胸下まである長い髪は、後ろで一つにまとめられている。





オシャレでもなんでもない黒縁のメガネを着用しているところは、誰がどう見ても真面目な優等生だろう。






そんなかつては陽キャだった私が、何故いま蓮水さんの限界オタクをしているかというと、、