目の前で上半身裸で私を見下している男子生徒
彼は、2年3組、、出席番号28番、
ーー・・・蓮水《はすみ》 唯斗《ゆいと》くん
身長180cm越え、O型
シャープな輪郭に、キリッとしているのに二重で眼力のある瞳・・・鼻筋の通った彼の横顔は、まさに国宝級イケメン!
艶のある黒髪に細かく明るいメッシュが入った、前下がりのセンターパートの髪型はきちんとセットされていて、もはやKーPOPアイドル並み。
そもそも唯斗"くん"なんて呼べるほど、私は彼とは親しくないし、私にとって彼はそんな馴れ馴れしく名前を呼んでいいような存在ではないっ!
私にとっての彼、"蓮水さん"は・・・もう神のような存在でっ!気安く名前を呼んでいいような存在では無いのだ。
だからといって同級生である彼に対して、"様"をつけて呼ぶのはさすがに抵抗がある為、、
蓮水さん、、っと心の中で1年生の頃から、何度も何度も呼んできた。が実際に声に出して彼の名前を呼んだことは一度たりともない。
とはいえ、アイドルでもなければ、モデルでも人気俳優でもない。ただただ同じ学校の同級生である【 蓮水 唯斗 】さん。
何を隠そう私、雨宮《あまみや》 花音《かのん》は、蓮水 唯斗の【限界オタク】なのだ。
※「限界オタク」(げんかいおたく)とは、行動や言動の気持ち悪さや痛々しさが許容量の限界を超えたオタクを指す言葉。