龍斗Side

何であの子一人でいるの?

?でたくさん埋まった。


これは小学校の話。

俺は小学6年の時。
神奈川地区に引っ越してきた。
神奈川学校に転入した。

「祐嶋 龍斗です。よろしくお願いします。」
俺はすぐに、クラスに馴染めた。

でも俺は隠された違和感に気づいてしまった。

一人、悲しそうに裏庭で泣いている少女を見つけてしまったのだ。

その子の名前は

夏咲 花火。

テストで毎回100点を取っていて、すごいなと思っていた子だ。

早速気になり、クラスメートに聞いてみた。

そしたら派手めの子が言った。

「あの子。カンニングしてるから、みんなで無視してるの。龍斗くんも無視してよ~。」
「そうだよ。あんな子なんてほっておこう。」
イライラして、もう全て裏の顔見せちゃおうと思った。
無視して言い訳がない。
「お前ら馬鹿じゃねーの?カンニングしてる証拠でもあんのかよ。」
それから。誰も俺に話しかけなくなった。
てか、怖がられてる感じ。
あまり人と話すことは好きではなかったので満足だったが、、、

あの子ーーー
花火が先生にバレないように無理して
いじめを隠しているのに気づいた。
心配されたくないのだろうか?
それを見た女子がくすくす笑っている。
教科書はもうボロボロ。見るだけで苦しくなってきた。
ついに声をかけてしまった。
「教科書交換しようか?」
びっくりしている花火。
申し訳なさそうに眉を下げた。
「も、申し訳ないよ。
カ、カンニングしたのが悪いんだし。」
花火は苦笑いをこぼした。
少し涙をためていた。
「本当はしてないんでしょ?」
花火の瞳から涙がこぼれ落ちた。
「ほら教科書交換。」
自分の教科書を全て交換した。
「ご、ごめん。」
「大丈夫だって。自分がやったんだし。」
花火は笑った。
「ありがとう。」
笑顔に引き込まれた。
可愛いな。と思った。

もうあと三ヶ月しかない。
中学はほとんど会えないだろうけど。
会えたら良いな。


君に

この気持ちを

届けたい。


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花火Side

夢を見た。
懐かしい過去。
辛いけど、唯一救われた気分になったあの日。

久しぶりに教科書を見た瞬間気づいてしまった。

教科書交換した相手。


祐嶋 龍斗くんだったんだ。

いつになっても救ってくれる君に届けたい。

君が


大好きだ。