「これにしましょう!」
と文乃は言った。

2人で同じ本を買って読むなんて、なんだか
ロマンチック。

レジで会計を済ませた2人。
月影くんに誘われて、
また喫茶 ムーン・シャドウへとやってきた。

「良かったら、少し一緒に読みますか」

ムーンシャドウの窓からは、
柔らかな日差しが差し込んでいて、
読書には丁度よさそうだった。