「わ、不幸自慢するつもりじゃなかったんすけど」

文乃はなんと声をかけたら良いか、
分からずにいた。

「そうだったんだ…」

「だからか分からないけど、
結構、人に甘えたくなるんすよね」

「そうなんだ」

文乃は、つま先立ちをして、
彼の頭を撫でた。

「よしよし」