[はい!空いてます] と送ると、料理教室の扉が開く音がした。 「文乃ちゃんに会いたくて、 また戻ってきちゃいました」 古谷くんが、照れたように笑う。 「すこしだけ、連れ出してもいいっすか」 わたしは、うん、と頷いた。