料理教室の日が、またやってきた。

少し早めについたわたしは、
古谷くんを見つけて、声をかける。

「古谷くん!早いんですね」

「まえ遅刻しかけたから早く来たんすよ」

「そうなんだ」

「あ、そうだ、また可愛い猫ちゃん撮れたんで、
見ますか?」

「はい…!」

古谷くんがスマートフォンを取り出し、
なにか一瞬考えるような顔をした。