解放された文乃は、
ほっとしながらも、もう少しだけ、
ハグされていたかった、と思ってしまう。

「今何を考えてるか、当ててあげようか」

「えっ?」

「もっと、僕にぎゅーされてたかったな、
でしょ?」

顔がかーっと熱くなる。

「図星だね」