「あ、あの…」
彼にお願いしようとすると、
古谷くんがやってきた。

古谷くんと城下くんに
挟まれた形になったわたし。

「あれ、袖、濡れちゃいそうじゃん」
古谷くんが手際よく
左手の袖をくるくると捲る。