「文乃ちゃんは どうして料理教室に通おうと思ったんすか?」 と古谷くんが聞く。 「わたし、 自分の取り柄ってものがあんまりなくて。 それに、毎日退屈な日々の繰り返し だったので。 なにか変われるきっかけになったらって 思ったんです。」 みんなはなるほど、といった感じで頷いた。