文乃の手に、古谷の大きな手が、
重なったまま、時は流れた。

(古谷くんの手、おっきいな)

火傷した手が冷水によって、
癒されていく。

文乃は、古谷くんの手と自分の手が
触れ合っていることが、
なんだかとても恥ずかしくなる。

古谷くんの顔を見ると、
すこし顔が赤いような気がした。