「え?転校することになった?」


それは突然のことだった。

「親の仕事の都合で」

私は、遠くに行ってしまうことに寂しさを覚えながらも、笑顔で言った。

「でも遠くに行っても、電話とかできるし大丈夫だよ。向こうに着いたら、連絡してね」

「うん。約束する」

そう言って、流星は転校していった。

私は流星からの連絡を待ったが、向こうから連絡が来ることはなかった。

私の方からも連絡してみたが、返事も来なかった。

しばらくたったある日、流星の噂が流れた。

流星の父親が、会社のお金を横領して捕まったと。