なんで俺がお見合い...

なんて思ったのは理事長室の前。

そう、急に

「再来週お見合いがあるから。

理事長室で許可を取れ。

相手は、花崎家のご令嬢だ。

気を抜くなよ。」

親父が電話してきて...

地獄を見る羽目になった。

何だよお見合いって。

中学生で結婚するとか今の社会をわかってる?

バカじゃないの?

まだ結婚できる歳じゃないっつーの。

そんなこんなで、理事長室にきた俺。

意地を張り、扉の前に立ち尽くしている。

そうすると、扉がガガガとあき、

ルンルンの中川 莉緒が出てきた。

何なんだよあいつ...

人が不機嫌なときに...

あいつは俺をとても嫌っているが、

さすがに人の心はあるようで、

不機嫌な俺の顔をみて、心配し、

話しかけてきた。

「あのどうしたんですか?」

俺は素直に答えることにした。

隠しても意味ないので。

「親に、、お見合いさせられるんだよ。」

それを聞いた中川..

いちいち苗字で呼ぶの

めんどいから莉緒で良いや。

ゴホン莉緒は何故か青ざめた。

こいつはバカなクラスの人達と違い、

俺に好意があるやつじゃないはずだ。

今度は俺が心配になってきた...

そして、莉緒は喋り始めた。

「ありがとうございます!

ちょうど私もお見合いがあって、

忘れてたので助かりました。」

こいつ忘れられるって何を呑気に...

ってかこいつって特待生じゃないのか?

庶民だったら、お見合いなどさせられないはず。

まあ、とりあえず、

予定を取るために理事長室に行こう。