めると蓮は夏祭りに行くこととなった。目立ちにくい田舎の方の夏祭りに行くこととなった。
 マンション。
 マンションの一室、めるの部屋。
 めるは朝早く起きた。めるは三面鏡台の前についた。めるは化粧をした。ピンクのセミクリアフラワーのイヤリングを付けた。そうして、アフロのウィッグをつけ、ハート形のサングラスをかけた。めるは、カシオのBYBY-Gの腕時計を左腕にした。めるは、トラベルバッグを持ち、部屋を出る。
 マンション廊下。
 誰もいず、シーンとしている。
 める、部屋を出てくる。めるが歩いている。エレベーターの前で立ち止まる。ボタンを押す。める、エレベーターに入る。エレベーター内はめる、一人である。
 マンション1階。
 誰もいない。
 める、エレベーターを出てくる。
 める、透明なオートロック式自動ドアを通る。
 める、マンションを出る。
 天気が良かった。めるは、左腕の手のひらを向け、時計をみた。めるは歩いた。

 駅のプラットフォーム。
 人がまばら。
 めるが、階段を降りてくる。蓮がいた。アフロヘアのウィッグにハート形のサングラスを付けている。半袖だった。血管が浮き出たきれいな小麦色のたくましい腕をしていた。左腕には腕時計をしていた。トラベルバッグを持っていた。めるは蓮を見て微笑んだ。める、蓮に近づく。
 「おはよう」と、める。
 「おはよう」と、蓮。
 めると蓮は一緒に電車を待った。
 しばらくして急行が来た。めると蓮は急行に乗った。