二人は変装してこっそりデートした。二人アフロヘアのウィッグを付け、ハート形のサングラスを付けた。原宿を歩いた。めるは左腕にカシオのBABY-Gの腕時計をしていた。サマンサ&シュエットのバッグを持っていた。
 女子中学生くらいのグループがこちらを見てきた。
 「ねえ、あれ、そうじゃない」
 と、女子中学生くらいのこが噂していた。
 めると蓮はギクッとなった。
 「めるちゃん」
 「うそお」
 女子中学生くらいが噂していた。
 「ここなん、楽しいね」
 と、蓮。
 「うん」
 と、める。
 「違うよ。あんなださいのお」
 と、女子中学生くらい。
 「不審者だよお」
 「そうだよねえ」
 女子中学生くらいは噂していた。
 めると蓮はほっとした。
 「ねえ。あそこ入ってみたい」
 と、めるが、アクセサリーショップをさしていった。
 「うん」
 と、蓮。
 そこは小さい小屋の形をしたメルヘンチックなショップだった。めるはとても気に入った。めるはワクワクした。めるがショップのドアを開けた。
 「いらっしゃいませえ」とお姉さんの声がした。おしゃれなスレンダーなお姉さんがいた。続いて蓮も入って来た。
 「いらっしゃいませえ」とお姉さんが蓮を見ていった。
 めると蓮は店内を見やった。アクセサリーが所狭しと並んでいた。めるはアクセサリーを物色した。
 「これ、かわいい」と、めるはピンクのリングをとった。めるはまじまじと見た。まるで魔法使いでも出てきそうなミステリアスなリングだった。めるはリングを置いた。
 「これ、かわいい」と、める。首飾りを取った。そうして置いた。
 「これもかわいい」と、める。めるは貝殻のブレスレットを取った。そうして置いた。
 「何かプレゼントしようか」
 と、蓮。
 「え、ほんと」
 と、める。
 ふと見ると、ショップのお姉さんがこちらをじっと見ていた。蓮も気づいた。
 「お客さん、モデルの阿部めるちゃんに似てるって言われません?」
 (えええええええええええ)
 「え、あのう、そのお」
 めるはどぎまぎした。
 (ば、ばれてるう)
 「あは、よく言われますよ」
 と、蓮。
 お姉さんはにっこり笑った。
 「そう。なんか似てるなあって思って」
 「は、はい、よく言われます」
 と、める。
 「やっぱり」
 と、お姉さん。
 「どうぞ、ゆっくりしてってね」
 と、お姉さんはつづけた。
 「は、はい」
 と、める。と言われたものの、とっとと出たいとめるは思った。
 めるはイヤリングを見た。
 「これ、かわいい」
 と、めるは言った。それはピンクのセミクリアフラワーのイヤリングだった。淡い色の透けた花の形をしたイヤリングだった。めるはとてもガーリーだと思った。
 「じゃあ、これをプレゼントしよう」
 「うん」
 と、めるはいった。蓮がそのイヤリングを取った。そうして、レジへ行った。蓮はお姉さんにそのイヤリングを渡した。
 「彼女へのプレゼントですか」
 と、お姉さん。
 「え、ええ、まあ」
 と、蓮。お姉さんはめるを見た。めるはどきっとした。
 「ほんと、めるちゃんに似てますよねえ」
 「あ、はい」
 「プレゼント用の包装しますか?」
 「あ、はい」
 と、蓮。
 「1500円になります」
 と、お姉さん。
 蓮は財布を出した。そうして2千円を出した。お姉さんが受け取った。お姉さんはお釣りを渡した。蓮はそれを受け取った。財布にしまった。
 お姉さんはかわいいラッピングをしてくれた。かわいい袋にピンクのリボンがついていた。
 「はい」
 「ありがとうございます」
 と、蓮。蓮は受け取った。蓮はめるに向いた。
 「はい」
 「ありがとう」
 と、める。
 「じゃあ、行こうか」
 めるは早く出たかった。
 「はあい、ありがとうございました」
 と、お姉さん。
 「あ、ありがとうございました」
 と、める。
 「ありがとうございました」
 と、蓮。
 蓮はドアを開けた。蓮は外に出た。蓮はドアがしまらないように持っていた。
 「ありがとう」
 といって、めるは出た。