「あの」



前を歩く成宮くんを含む男子4人組を見つめながら歩いていた矢先、後ろから声が聞こえた。



振り返ると、先ほどまで成宮くんとくっついて歩いていた最上汐里ちゃんの姿。



間近で見ると、より可愛く背も小柄だし、なんていったって守りたくなるこの天使のような姿。



「汐里ちゃん・・・だよね?」



「はい」



「・・・・・ごめんね、私みたいなの混じっちゃって」



「まあ、嫌ですけど。雪が誘ったんでしょ?何も言えないし」



見た目に反して、この子はかなり毒舌・・・というか正直者で逆にスッキリする。



「そっか、でも大丈夫よ」



「何が?」



「途中で帰るから」



「は?頼んでないけど」



「いてもいいの?」



「あたしが帰ってって言ったら帰んのかよ」



「え・・・あ、うん。もちろん」



「上からってことはよく分かったわ。じゃあ」



なんだか本当に嫌われてしまったみたいだ。