そう思えるのは、それくらい成宮くんを想い、成宮くんに想われていると自信があるから。



怖くて、苦しくて、うまくいかなくて、それでも美しかった。



恋愛は常に不安や悲しさの感情を伴うものだ。



それに気づくまでが恋。



もう少し、肩の力を抜いて、自分に素直に生きてみるといい。



少なくとも私は、こう皆に伝えたいと思った。



大恋愛とまではいかないけれど、ここまでの恋話を聞いてくれてありがとうございました。



この恋は、最後になるけれど、想いはずっと消えることのない綺麗な出来事として今を生きるでしょう。



大丈夫。




そう教えてくれたのは皆んなのおかげでもありますから。





「ずっとそばにいてね、成宮くん」



「当たり前だけど、そのつもりだよ。神子谷さん」



「だからここは……」



「くらげ」




私たちは、キスをした。