ど、どうしよう。本当に押してしまった。
別のリンクに飛ばされ、住所や電話番号、名前などを書き込まなくてはいけなかった。

「本格的過ぎて怖い、、、」
普通なら『あ、ここはしっかりした手続きをするいい会社なんだ』と安心して入力するところだが、偽造するのは躊躇われた。
ちゃぶ台に置いてある通帳の残高と、テレビのキラキラした少年を見る。
憧れや焦りが私を押したのか、スラスラと空欄を埋めていき、最後には送信を勢いよく押していた。
「はあ。」
1つ大きなため息を吐くと共に、私の魂も抜けそうになった。
少し、楽しみに感じている自分を信じて、テレビの液晶盤越しの、ペンライトの嵐を見つめた。