私がそう言った瞬間、芹沢さんの空気が変わる。「あいつね」と言い放った目はとても冷たかった。でもすぐにいつもの芹沢さんに戻って、私の頰を撫でる。

「あの女のことは愛していません。私が愛しているのはあなただけです。あなたの家族になりたい。でもそれは許されない。ならあなたを隠せばいいと思ったんです。誰も知らないこの場所で家族になりましょう。永遠に一緒にいましょう」

「い、嫌です!」

芹沢さんの手を払い除け、私はドアから外へ出ようとした。でも重いドレスのせいで芹沢さんにすぐに捕まってしまう。抱き締められ、逃げられない。

「離して!!」

精一杯もがく私を芹沢さんは愛おしそうに見ていた。そして私を抱き上げてベッドに下ろす。すぐに芹沢さんに押さえ付けられて逃げられない。

「あなたを永遠に愛することを誓います」

芹沢さんは結婚式みたいなことを言い、誓いのキスを私の唇に落とした。