―バン!

屋上のドアを開くと、そこには彼の姿があった……


「か、和紀…」

「沙由!卒業おめでとー」

その瞬間、彼の手から私の手へ、一束の花束が渡った。


「……えっ?」

「お祝い♪」


はにかみながら、彼は笑顔で言う。


「沙由、迷惑かけてばっかでゴメンな。」

「……えっ……」

「俺、沙由に辛い思いいっぱいさせてたから、俺のせいでたくさん悩んだよな…」