「咲人さんの傍にい続けるためなら、狂うことも怖くありません。どんな人間にもなってみせます!」

「ふーん、良い度胸じゃん」

「ふふ」


飛鷹さんと笑い合った時。時計を回る全ての針が、ゼロに集まった。日付が変わり〝今日〟が終わる。

咲人さんを好きでいる時間は延長。
もちろん、制限時間は一切ナシ。


(会いたいなぁ、咲人さん)


自分の気持ちを再確認したら、無性に咲人さんに会いたくなった。やっぱり私は、どうしようもない咲人さん中毒。


「……ミミちゃんさ」


メンタルが回復した私の頬に、飛鷹さんが手を添える。ペットボトルを触ったからか、ひんやり冷たい指。


「さっき考えなしに〝俺を選べ〟って言ったと思うか?」

「何か考えがあるんですか?」