「飛鷹さんって、何でそんなに余裕なんですか?あと六日で、その……」

「ん?あぁ、死ぬよ俺」


あっけらかんと言ってのける飛鷹さん、いっそ清々しい。この淡々とした口調、開き直ってる感じがしない。

ということは、素なのかな?
死への恐怖とか一切ないの?


「死刑宣告受けたのに、その明るさって……。どういうメンタルしてるんですか?強靭臓の作り方、私に教えてください……」

「アンタは死刑宣告されねーだろ」

「同じ事です。さっき咲人さんから宣告されたんです……」


大好きな人にフラれるって、それほどの意味がある。自分の中の気持ちが、一つ死んじゃうんだ。

好きの気持ちが大きければ大きい程、ダメージは大きい。つまり、私にとって失恋は死刑宣告と同じ。これから私は、生ける屍だ。