これが「一週間後にこの世からいなくなる人」の態度?う~ん。むしろ一周回ってハイになってる、とか?

でも、我を忘れてハイになってるわけでもない。言うなれば――計画的な態度。


「って、なに推理してるんだろ。あの人のことは考えない、やめやめ」


私はというと、あぁいう拘束具を初めて触ったから、使い方があっているかイマイチ不安。なので素早くスマホを取り出し、「拘束具 使い方」と検索した。うん、良かった。合ってるっぽい。


「でも咲人さんが〝間違った拘束具のつけ方〟をしたとは思えないし。やっぱり自力で、自由になったんだろうなぁ。もしかして、もう部屋の中で動き回ってるかも……」


嫌な予感がしたけど、もう考えないことにする。

さっき部屋の中をグルリと見たけど、窓はなかったし。このドアを通らないことには、どこにも逃げようがない。よし、完璧。

これより、私は門番。無事に見張り役を遂行するので、いい知らせを待っててくださいね、咲人さん!


「でも今日の夜は会えないのかぁ……寂しいな」