「早くコレほどいてくださいよ。前につけられた拘束具の痕、まだ消えてないんですよ?」

「だから配慮してサスペンダーのストラップにしてやったろ?おかげで今、俺の下半身パンイチなんだぜ?」

「知りませんよ、自分でした事じゃないですか」


驚き、呆れる私とは反対に。冷静な飛鷹さんは、無言のまま私の服へ手をかけた。白いワンピースの裾から、ゆっくり手を忍ばせる。


「え、ちょ……飛鷹さん!」

「こういう時さ。アイツの前だったら、アンタどんな声だすの?」

「咲人さんの前、だったら……?」


どんな、と言われても。
押し倒されたことがないから分からない。

だけど、もしも咲人さんに押し倒されたら。
こんな風に、服の中に手を入れられたら。


――これから気持ちいい事しようか、ミミ


「~っ!」


破壊力、抜群。

自分の妄想だというのに、こんなにはっきりイメージ出来るなんて!……良いのやら、悪いのやら。


つかの間の想像を楽しんだ後、頭の中の咲人さんをゆっくり封印した。まだ私には、刺激が強すぎる。

だけど、時すでに遅しというのか。我に返った時、興味津々な目で私を見つめる飛鷹さんと目が合った。