(でも、当たり前か。なんたって飛鷹さんは、明日……)
あまりに壮絶な現実に、思わずキュッと口をつぐんだ同じタイミングで。飛鷹さんが「よし」と、何やら意気込む。
私の頭を撫でていた手は、そのまま頬へ降りて来た。そして、ぐらりと揺れる視界。
気づけば、飛鷹さんに押し倒されていた。
「え、え?」
「……」
いきなりの事にビックリして、短い言葉しか出て来ない。そんな「何も分かっていない私」のおでこに、飛鷹さんは唇を近づけリップ音を鳴らす。
「――よし。腹くくった」
「え?腹?」
何のこと?と聞こうとした時。
飛鷹さんが言い放つ。
耳も疑う、衝撃的な言葉を――
「ミミちゃん。
四の五の言わず、黙って俺に抱かれてくんねぇ?」