ココを出ようと試みても、今だって咲人さんから離れようと思っても。足が、全く動かない。


(まるで「ココから離れたくない」って言ってるみたい)


もー咲人さんの勝手。ばか。おたんこなす。ヒドイ人、って思ってる。いっぱいいっぱい思ってる。それなのに動けない。

こういう時、思い知らされる。

まだまだ私は咲人さんが好きで諦めきれないんだって、残酷な現実を突きつけられる。


(潔くなくて、女々しくて、見苦しいほどしつこくて。こんな私の内面を知ったら、きっと咲人さんは呆れるだろうな。いや、もう呆れてるよね)


それでも、私はココにいる。咲人さんにとって、私=邪魔な存在と知っていながらココにいる。

……ずいぶん図太くなっちゃった。
咲人さんの塩対応に鍛えられた成果かな。