あの腕に抱きしめられ、あの両手で頬を包まれ、あの唇で塞がれたいと――そんな事を諦め悪く、飽きもせず繰り返し願っている。

私の全身が、咲人さんを求めているのが分かる。この想い、鎮火の兆しは全くない。


(なら、頑張るまでだ!)


例え迷惑でも、嫌われても。それでも好きでい続けると決めた。ココに残ると決めた。咲人さん中毒者でいると誓った。

諦めるもんか。
諦めてなるものか。
踏ん張り続けるんだ。

だって私は、咲人さんが大好きなんだもん!ドン引き空気にだって負けないぞ!


「おかえりなさい、咲人さんっ。お早いお帰りでしたね!嬉しいですっ」

「……」

「良ければ一緒に朝ごはんを食べませんか?私もまだなんです」


昨夜、咲人さんが買って来てくれた物が残っている。

咲人さんが好きな物あるかな?なければ、買った物をアレンジして何か料理を、


「――ミミ」