しかもジタバタと暴れやがる。

クソ、さっさと手刀いれて眠らせときゃよかった!後々の信用にかかわるもんなーなんて、バカ正直に考えるんじゃなかったぜ!

すると開かれたドアから何かが覗く。あれは、銃口。しかも俺じゃなく、ミミちゃんに照準を定めている。


「おいミミちゃん、命が惜しけりゃ抵抗すんなよ」

「え、んぅ⁉」


ズルッと。ミミちゃんを覆う布をはぐり、口だけ覗かせる。互いに息つく間もなく、無理やり唇を合わせた。

驚いたミミちゃんは拘束具ごと俺の胸をドンドンと叩く。が、そんな揺れに負けじと俺も腕を伸ばす。そしてドアの向こうにいる敵に照準を構えた。

どうやら敵さんもサイレンサーをつけていたようで、パシッと一瞬の機械音が鳴る。

いくら近距離だろうが、そんなへっぽこ弾には当たりはしねぇよ……なんて思っていたら、運悪くミミちゃんが渾身の力で抵抗を見せた。


「ん~!!」

(ばか、危ねぇ!!)