「ちょ、なんで脱いでるんですか!ヘンタイ!通報しますよ!?」

「もしサツがきたら、アイツも一緒にお縄だな。あ~楽しい」

(そうだった!そう言えば咲人さんも〝そう〟だった!)


いつぞやは私の首で「ココを切ればいいのか」なんて模擬実験した人だもん。警察なんか呼んだら最後、もう咲人さんは帰ってこない。


(警察、絶対に呼びません……!)


ぐぐぐ、と悔しくも閉口する私に、飛鷹さんは「Goodboy」と。いきなり流暢な英語で私を褒める。


「あ、アンタboyじゃなくてgirlだったな」

「そういう問題じゃないです!っていうかソレ、ワンちゃんを褒める時に使う言葉ですよね?」

「あぁ、なるほど。アンタ犬じゃなくてネコだったか」

「そういう事じゃありません!もう、いいから早くどいてください!」


飛鷹さんを睨み上げた瞬間、


「まーまー。
せいぜい俺と一緒に堕ちようぜ、ミミちゃん」

「え、――⁉」


視界が、急転。

真っすぐだった世界はぐらりと揺れ、急降下で落ちていく。飛鷹さんが下、私が彼の上に乗る形で、二人揃ってベッドに倒れ込んだ。