「俺って、一途な女子の気持ちを踏みにじるのが好きなんだよな。好きな奴から鞍替えして、俺に堕ちる瞬間――優越感と支配欲がごちゃ混ぜになって、だーい好き」
「はぁ……」
ニタリと笑う飛鷹さんは、それはそれは怪しくて。食事中のリラックスモードは姿を消し、極悪人へジョブチェンジ。
「ってわけで、俺も狂うわ」
「え?」
自分の手から外していた拘束具を、私の両腕にガチャン。一瞬で、両手の自由を奪われた。
「は、え、は?」
「まーまー」
「まーまーって……。なに呑気なこと言ってるんですか!コレ外してくださ、きゃ!」
無理やり立たせられ、急なことに体がよろける。すると飛鷹さんのたくましい腕に、やすやすと抱き留められた。