――久しぶりに。
あの時の夢を見た・・・
私はいつもその時の夢を見ると、起きた時に泣いている・・・

「あはは・・・なんで泣いてるんだろ・・・もう、過ぎたことなのに・・・」

私は今でも忘れていない。
あの時の事故のこと。
忘れたくても忘れられない・・・



――あの後、私は伯母(父の姉)の家に養子として引き取られた・・・
伯母の家では、いいようにしてもらっていた。

【1996年10月事故後日。】

「おばさーんっ!!わたしのおへやはどこ~??」
「美羽ちゃんの部屋は・・・2階の裕大の右隣の部屋だよー。行って来てごらんっ」
「はぁーい♪」

“トントントン”

階段を上ると裕兄ぃがいた・・・
「美羽・・・ちゃん・・・??」
なぜか裕兄ぃは今にも泣きそうな顔をしていた。
そんな裕兄ぃに私は疑問を抱いて・・・
「ゆうにぃ??どぉしたの??」
すると裕兄ぃは慌てて・・・すぐいつものように戻った。
「・・・何でもないよ。あ、美羽ちゃんの部屋だよね??こっちだよ・・・」
と言って、案内してくれた。

“ガチャ・・・”

「わぁぁ・・・」
そこは、薄ピンクの壁に囲まれた、前の部屋よりも広い部屋だった。
「気に入ってくれた??かな??」
「うん♪」
「そっか。じゃあ、俺は下に行ってるからね。。。」
「うん・・・」
そう言って一階に下りて行った・・・

そういう私は・・・何してたっけ??
あ~確か・・・
部屋の中に入って、色々見てたっけ・・・
ベッドも新しいのになってて。
あ、ピアノも置いてあった・・・
ずーっとピアノやってみたかったんだったよな・・・
あの時・・・