無愛のクウハ



「あっあっ」
「やめるか」
「やめないで」
「旦那と子供は」
A子は硬直した

「帰れよ」
「お願い」
「息子は」
「言わないで」
A子の手のひらはクウハの口を覆った

「幾つだ」
「・・9才」
「旦那は」
「やめて!」
「」
「いいでしょ」

クウハは人妻を抱いた
ヒトヅマはクウハに夢中になった
クウハも真剣に応えた

中途半端な罪悪感は余計な苦しみを生むから
A子は罪を消した
目の前の無愛だけに集中した

・・・

9才とパパはゲームをしていた

・・・

こっちのゲームが終わった

2024/6/21
19:20

「ありがとう」
「あゝ、帰れよ」
「もう少し、同窓会だから早すぎると逆に怪しいから」
「そうか、じゃあ行くわ」
「えっ、なんで」
「店行かねえと」
「もうちょっといてよ」
「・・・ふう、少しな」
「ありがとう」
ソファに腰掛ける無愛のクウハ
ベッドで足を女の子する人妻のA子

「何年だ」
「えっ」
「結婚して」
「9年、できちゃっただから」
「そうか」
「もう終わってるから」
「あ?」
「旦那と」
「そうか」
「全然ないし」
「そうか」
「私だって」
「どれくらいだ」
「もう6年、一度も、ないから」
「なんでだ」
「あの人が嫌がる」
「ふう」
赤ラークに火をつける、クウハ

「一度ね、ありそうだったんだけどね」
「あゝ」
「2年前くらいにね」
「ふう」
煙が応える

「めんどくせぇな、って聞こえて」
「ふう」
「酷くない?面倒くさいって。あの時に完全に終わったの」
「ふー」

「ねぇ、クウハ君」
「ん」
「生きるって何なんだろう」
「生きる、か」
「我慢して、我慢して。
これだって、クウハ君といることバレたら私は終わる。
でも、私だって何年も耐え続けて、あの人だって自分勝手で」
「ふう」
「一度でも、これ、責められるのは、私。ねぇ、クウハ君。おかしな世の中じゃない。結果しか見ないの。浮気とか不倫だって長い長い家庭の過程があって、抱えてる問題とか悩みは本人しか分からないから」
「そうだな」
「6年愛されないで、一度の不貞で終わり」
「6年愛さなかった男の罪の方が、重いか」
「ありがとう」

赤ラークを捻り潰す

「店、行くわ」
「う。うん、クウハ君、また会える?」
「店でな、100万落としてくれ」
「ヒャ、ヒャク」
「したら、またここで」
「う、うん」
「A子次第だ」

無愛のクウハ
35歳

19:40

9才とパパは夕食をスプーンしていた
ママが同窓会前に、震えながら作った
チキンカレー

#クウハ
#A子
#ホストH