靴擦れした足とは別の痛みを抱え、必死に涙が零れるのを抑えながら私はその場を後にした。 自分で自分を宥めるように、人生で好きになる人が1人とは限らないんだから、大丈夫。と言い聞かせた。 癒えない傷を抱えた背に響く大きな音は、酷く心に染みた。 初めて君の隣で見た花火は私にとって忘れられない悲しい思い出になってしまった。