「具合悪い?人多いもんね、運ぶね」


気づけば私は彼の腕の中にいた。
周りの人は何事かと私たちをチラチラ見ている。
恥ずかしい。それにこんなことならダイエットすれば良かった。
こんな時までそんな事を考える私は本当につまらない人間だ。


自己嫌悪に陥りながらも彼の優しい香りに包まれている間に人気の少ない河川敷に着いていた。