「美海ちゃん、?だよね、、?大丈夫、、?!」 声の主は、、見上げなくてもわかる。 昔から彼は私がピンチの時に寄り添ってくれた。 心の奥は今すぐ抱きつきたいほど彼を求めているのに、体は錆びたブリキのように上手く動かない。 1人勝手に浮かれて浴衣を着て、涙でぐちゃぐちゃになった顔を見せたくなかった。 また悲しい思い出で終わりたくなかった。 何も出来ずただ蹲っていると突然錆に油を垂らしたかのように体が軽くなった。