ただ外に出た時は暑いだけだったが、こう自転車にのって風を切っていると割と涼しく思える。 といっても、外は灼熱の為来るのは温風。気休め程度の話だ。 それでも少しでも涼しくなりたい気持ちが先走ってどんどん漕ぐスピードを早めていた。 カランカラン。 どこからか聞こえてきた鐘の音を辿って視線をやる。 そして、先程までスピードをあげて漕いでいた自転車にブレーキをかけた。