【星歴3142年 10月10日】


★題|アイテルの墓★




---アリアさんから外出する許可を貰って、行った所があるの。


---【ヘメラ】の跡地の近くよ。


---アイテルが亡くなって以来、跡地は整備されて、今ではソーラーパネルの建設工事をしているみたいなの。



---だから、私近くに小石を積んで、彼への弔いの為のお墓を作ったわ。



---お墓の隣に、摘んだガーベラとお菓子を添えて、もう炎で熱くならないようにお水を掛けてあげた。


---今の私には、それが精一杯の弔い。



---大天使様は、私のこと見ているのかしら。


---きっと私のことを知ってしまったら、罰を与えにやってくるのだろう。


---それでもいい。


---私はアイテルへの想いで生きているのが辛くて、彼に対して……本当に申し訳なく思っているのだから。