「アタシ、見てしまったの」 だから、放っておくことができないの──……。 アリアの話を聞き、私は小刻みに震える手で、自身の胸元を見た。 私は、ソレを見た時に戦慄した。 それと同時に私は知りたいと願った。 「ユマ、アナタは“レシピエント”(移植を受けた者)なの」 胸元に宿る真っ直ぐな傷跡。 縫い目の少し赤い跡。 私は今、別の人の心臓と一緒に生きている。 私は知りたいと願った。 私の生と死を、生き様を。