「ユマ、お願いだ………。
この手で、俺を殺してくれ………」


最期に聞いた貴方の声はとてもか細くて、

命の灯火が消えてしまう──そんな予感がした。



私と貴方の周りには炎が囲み、黒煙が上がっている。

(助からない)と歯を食い縛ってもただ無駄なだけで、

私と貴方との間では静寂が流れている。



「……っ」



私は泣きながら、貴方の首の根っこをゆるりと掴んで

そして思いっきり力を込めた。



ひゅっ、と貴方の息の根を感じながら私は、



貴方の命の灯火を、簡単に吹き消した。