【エリーゼ商会】
帝国を中心に国内外に10の店舗を構えるエリーゼ商会の社長【エリーゼ・ディアドルク】は、只今港で仕事中です。

「その荷物は、Aへ!それは、B-1とB-2に、」
港に次々と運ばれてくる荷物を仕分けていく。
「今日もたくさん届きましたね。エリーゼさん。」
「あぁ、」

話しかけてきたのは、秘書のエリー。黄色の髪とボブヘアが特徴の女の子。

「朝の搬入作業はここまで!!各自持ち場に戻るように。」

「はい!」
従業員が自分の持ち場へと戻って行くのを見ながら

「エリー、戻るぞ。」

「はい」

ーーーーーーーーー
社長室で書類作業をしていると扉がノックされた。
「入れ。」

「失礼します。」

「なんだ君か、それでどうした?」
私は入ってきた執事に用件を聞くと彼はこう答えた。


「フィンガー・ジュウェワール様がお待ちです。」

「フィンガー・ジュウェワール様だと!」
驚きのあまり椅子が倒れてしまったがそんなことを気にしている場合ではない。
応接室で待っていると聞いてメイドを呼ぶように伝えた。

「メイドを呼んでくれ、支度をしたら応接室に向かう。」

有名な貴族・ジュウェワール家のご子息が来ているのだ、早くドレスに着替えなくては
ズボンからスカートに急いで着替え向かった応接間。

「失礼します。エリーゼ商会社長、エリーゼ・ディアドルクです。」

膝を深く曲げ挨拶をする。扉が開き顔を上げると美青年(フィンガー様)と目が合った。
彼はニコッと笑い挨拶をした。
「フィンガー・ジュウェワール、フィンガーと呼んでね。エリーゼさん。」

扉を開けるとそこにいたのはとてもとても美しい青年だった。