しかし、年上ということもあり彼の過去を聞く度に苦しくなっていったのも事実、。

そんな気持ちを閉じ込めて毎週末、彼と会っていた。

彼がくれる甘い時間は、いつも彼の何気ない一言で冷やされていく。

私の心も苦しくなっていった。

とどめを刺したのはライブ後のカフェ。

女の子からの電話に隠れて出たとき。

私は人より嫉妬深いのかもしれない、
でも辛かった。

カフェの帰り道、私は彼に

「もう会わない」

と告げた。苦しかった。涙を堪えるのに必死だった。

もしかしたら彼にとっての私は何人もいる女の子の1人だったかもしれない。

ちょうどいい関係だったのかもしれない。

「ばいばい」

って言った私に、彼は

「またね」

って返した。

最後まで私の気持ちは伝わらなかった。