ひとりぼっちの夜に、君を照らす月をかじりたい

恋愛(ピュア)

彩空百々花/著
ひとりぼっちの夜に、君を照らす月をかじりたい
作品番号
1728355
最終更新
2024/07/04
総文字数
2,240
ページ数
4ページ
ステータス
未完結
PV数
16
いいね数
0



いつもいつも強がって、

そのくせしっかりと周りの心無い言葉に傷ついて、

今までずっと必死に隠してきた。


そんな本当の自分を見るのが怖くて、君に知られたら嫌われてしまうんじゃないかって、───。


そんな風に、私はずっと自分の奥底に眠る素直な心の叫びに目を背けていた。


それでも、

君と共に過ごしたあのかけがえのない日々が、

君が私にくれた深すぎるほどの優しさが、

君が教えてくれた愛の尊さが、


こんな私を変えてくれたんだ。





私が初めて出会った時の君は、もう死んでいたの?

それとも、もう幽霊だったの?


そんな質問ももう、あの月明かりに照らされた夜の闇に、吸い込まれては消えていくだけなのだろう。


体全体の色素が薄い、無彩色な君の横顔。

ひょろりとしたその体に、一体何を背負っていると言うの。


「俺、太陽のもとには出られないんだ。俺が外に出れるのは、曇りと雨の日と、月の光が輝く夜だけ」

「だから、夕夏。満月の夜に、俺を外に連れ出して」


───ねえ。


君は私に、一体何を隠しているの。

君は、どんな秘密を抱えているの。


お願いだから、答えてよ───。


҉ฺ
 ☽


どんなに足掻いたって、変えられないものはあるよ。

それが、〝運命〟なんだ。



これは、ある男女が織りなす、絶望から再生への物語。

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